バレーボールはボールを繋げることで攻守が入れ替わるので、個々の能力が重要になってきます。しかし、試合に勝つためには個々の能力の高さだけではなく、バレーボールの戦術の基本を知っておくことも重要です。
では、バレーボールの戦術の基本とはどういったものがあるのでしょうか。
そこで今回、バレーボールの戦術の基本や知っておくべき用語、ルールについて解説します。
バレーボールの戦術の基本とは?
バレーボールは瞬間瞬間で判断し、セッターが挙げたトスをスパイクするというスポーツとなるので、攻撃面で戦術を組むことは容易ではありません。そのため、バレーボールでは守備の際にフォーメーションを変えたりすることが多く、そういったことが戦術の基本と言えます。
それでは、バレーボールの戦術の基本とされるフォーメーションや攻撃時に狙うポイントなどを詳しくみていきましょう。
Wフォーメーション
バレーボールの戦術の基本とされることが多いのが、Wフォーメーションです。
Wフォーメーションは前衛に1人だけ残し、他の5人は後衛に下がって「W」の形になるようにポジションを取り、サーブレシーブに備えます。このWフォーメーションは守備を重視したフォーメーションなのでサーブレシーブには対応しやすいですが、攻撃参加できる人数が少ないというのがデメリットです。
ただ、安定感があり、守備力が高まるので初心者向けのフォーメーションとされています。
Uフォーメーション
UフォーメーションはWフォーメーションよりも攻撃型のフォーメーションとなっており、バリエーションを増やすことができるのが特徴です。
Uフォーメーションでは前衛に2人選手を配置し、センタースパイカーはサーブレシーブに参加しません。そのため、攻撃の枚数を増やしたり、バリエーションが増えたりしますが、1人1人の守備範囲が広くなり、穴ができやすいのがデメリットとなっています。
3-3フォーメーション
3-3フォーメーションは、前衛と後衛に3人ずつ配置するフォーメーションで、最もオーソドックスな形とされています。そのため、バレーボールの戦術の基本として採用するチームが多いです。
3-3フォーメーションは6ダウンと呼ばれることもあり、前後にバランス良く人が配置されているので攻守に対応しやすいとされています。しかし、中央にスペースがあるのでフェイントやツーアタックに対応しにくいのがデメリットです。
3-1-2フォーメーション
3-1-2フォーメーションは6アップやマンアップフォーメーションとも呼ばれており、前衛に3人、コート中央に1人、後衛に2人配置されているという陣形となっています。
3-1-2フォーメーションのメリットは、コート中央へのフェイントやツーアタックに対応することができることです。しかし、3-1-2の1の部分の後ろにはスペースがあり、そこに打ち込まれてしまうと対応が難しいのがデメリットとされています。
ブロックの使い分け
バレーボールにおいてブロックは守備の役割だけではなく、ポイントにも繋がるため攻撃の側面を持っているのが特徴です。そして、バレーボールのブロックには3種類あり、状況や相手の力量に応じて使い分ける必要があります。
- リードブロック:トスの動きを見てから反応するブロックの基本
- コミットブロック:トスの位置を予測して跳ぶブロック
- ゲスブロック:トスとスパイカーを推測して跳ぶブロック
このように、ブロックは種類があり、止められなくても相手にプレッシャーを与えることが可能です。
角とセッターの背後を狙う
バレーボールのサーブはプレーの起点となり、その後の展開に大きな影響を与えます。そして、強烈なサーブを放つことができなくても、狙うべきポイントに落とすことが重要です。
どんな種類のサーブでもコートの角を狙うようにすることで、レシーブの難易度は一気に上がります。しかし、相手が難しいということはサーバーにも正確なコントロール力が求められます。
また、セッターは前方向からのレセプションはトスを上げやすいですが、後ろからは難易度が高いとされているので背後を狙うようにしましょう。
バレーボールで知っておくべき用語やルールも解説
バレーボールで勝つためには戦術の基本を知っておくことが重要です。しかし、試合に出場したり、上手くなったりするためには用語やルールといったことを知っておかなければなりません。
それでは、バレーボールで知っておくべき用語やルールについてみていきましょう。
フォアヒット
バレーボールの最も分かりやすいルールとして、3タッチ以内で返球しなければならないということが挙げられるのではないでしょうか。
4回以上タッチして返球することはフォアヒットと呼び、相手にポイントになってしまうので注意しましょう。
ダブルコンタクト
ダブルコンタクトはダブルドリブルとも呼ばれているルールで、1人の選手が連続してボールに触れてしまうことを指しており、もし、発生した場合には相手の特典になります。
ただ、ブロックした選手がもう1度ボールに触れる場合、ダブルコンタクトには該当しません。
タッチネット
タッチネットは名称からも分かるとおり、インプレー中にネットに接触してしまった場合に該当するルールです。
タッチネットは攻守の場面で該当するルールで、ブロックした時やアタックした際に体の一部がネットに接触していた場合、相手のポイントになります。
レセプション・ディグ
バレーボール初心者や詳しくない人が混同しやすい用語は、レセプションとディグではないでしょうか。
どちらもレシーブのことを指していますが、レセプションはサーブレシーブのことを示し、ディグは相手の全ての攻撃に対するレシーブのことを指し示しているそうです。
ホールディング
バレーボールは弾いたり、叩きつけたりするのが基本動作であるので、ボールを掴むような動きは反則となります。
そして、ボールを掴んでしまった場合の反則をホールディングと言い、セッターがトスを上げようとしたときなどに取られてしまうことが多いです。
まとめ
今回はバレーボールの戦術の基本や知っておくべき用語、ルールについて解説しました。
バレーボールの戦術の基本はやる側だけではなく、見る側も知っておくことでより深く楽しむことができます。
また、バレーボールの用語やルールは紹介したもの以外にも数多くあり、複雑なものも多いので、実際にプレーしたり、観戦したりしていく中で少しずつ覚えていくようにするのが良いかもしれないですね。
