バレーボールの大会を見ているとものすごい跳躍力を活かして、高い場所からスパイクやブロックをしている選手を見かけると思います。トップレベルになると300cmを超える選手が多く、圧倒的なその最高到達点はチームの得点へと貢献することもあるのです。日本で最高到達点の記録を持っているのは誰なのか、世界選手との差はどのくらいあるのか気になるという方もいるのではないでしょうか。そこで今回は男女の日本記録保持者を紹介しながら、世界選手の記録保持者についても紹介していきます。
最高到達点とは?
最高到達点とは選手の指先がどこまで届くのかという高さを意味します。計測方法についてはバスケットゴールを用いることが一般的であるといわれています。手に石灰をつけボードに向かってジャンプをし、床から粉がついたボードの高さまでの距離を計測します。
プロの最高到達点の平均
バレーボール選手の最高到達点の平均については、男性が340cmで女性は298cmぐらいであるといわれています。日本の選手と世界の選手とでは高さのレベルが違うといわれていますが、日本の記録保持者の最高到達点はどのくらいなのでしょうか。男性は361cmの記録を持つ高橋健太郎選手で、女性は314cmの記録を持つオクム大庭冬美ハウィ選手と山中宏予選手です。平均の最高到達点と比較すると高橋選手は21cmの差があり、オクム大庭選手と山中選手は16cmも差があることになります。
男性日本記録保持者の選手
日本の男子バレーボール選手の最高到達点のランキングについて紹介していきます。
1位:高橋健太郎選手
身長が202cmで、Vリーグではブロック賞を獲得したことのある日本の壁と呼ばれる選手です。最高到達点の記録は361cmでジェイテクトSTINGS愛知に所属しています。ミドルブロッカーだけでなくオポジットのポジションで活躍されています。2021年から2022年に行われたVリーグではブロック賞だけでなくベスト6、フェアプレー賞も受賞している選手です。
2位:高橋慶帆選手
357cmの記録を持つ高橋慶帆選手は、身長194cmで高いジャンプ力を持つ選手です。法政大学でオポジットとして高い打点からの攻撃で得点に貢献しています。2023年にバレーボール日本代表選手に選出されアジア競技大会に出場しています。ジェイテクトSTINGSへの入部を果たし、デビュー戦では4得点を獲得しチームに貢献しました。
3位:西本圭吾選手
2024年に日本代表選手に初選出となった355cmの記録を持つ西本圭吾選手がランクインしています。スパイクやブロックだけでなくサーブでも高いレベルを持つ選手で期待の選手として注目されているようです。広島サンダーズへの入団が発表され、トップブロッカー・ベストミドルブロッカー賞を獲得しています。
4位:石川祐希選手
日本代表チームのキャプテンを務める最高の逸材といわれている石川祐希選手の351cmです。2014年に全日本代表選手に選出されて以降数多くの賞を獲得する日本が誇るバレーボール選手です。セリエAのシル・サフェーティ・ペルージャに所属し、アウトサイドヒッターとして活躍しCEVチャンピオンズリーグでは20得点を挙げ日本人選手では初の欧州チャンピオンとなりました。
女性日本記録保持者の選手
日本の女子バレーボール選手の最高到達点のランキングについて紹介していきます。
1位:オクム大庭冬美ハウィ選手
オクム大庭冬美ハウィ選手で314cmの記録を持っています。身長177cmとバレー選手としては高くはない身長ですが、アウトサイドヒッターとして日本代表選手にも選ばれる抜群のジャンプ力を持っています。Astemoリヴァーレ茨城に所属していましたが、8年間の所属を経て対談を発表し今後に注目が集まっている選手です。
1位:山中宏予選手
同じく1位の山中宏予選手は、ミドルブロッカーとして2022年と2024年に日本代表選手に選出された注目の選手です。埼玉上尾メディックスに所属しチームの優勝に貢献し、ベストミドルブロッカー賞を受賞しています。2022年にはV1でスタメンに抜擢され、Vリーグデビューを果たしています。2023年にはユニバーシアード日本代表選手に選出され銀メダルを獲得しました。
3位:宮部藍梨選手
313cmの記録を持つ宮部藍梨選手。高校生でシニア代表に選ばれる実力の持ち主です。2022年には日本代表登録メンバーに選出され、世界選手権のメンバーにも選出されています。世界選手権ではミドルブロッカーとしてチームの勝利に貢献しています。現在ヴィクトリーナ姫路に所属し2024年のVリーグでは、スパイク賞を獲得するなどブロッカーとしてだけでなくアウトサイドヒッターとしても活躍しています。
3位:山田二千華選手
310cmの記録を持つNECレッドロケッツ川崎所属の山田二千華選手。Vリーグではチーム6年ぶりの優勝に貢献し、その翌年にはチームの2年連続優勝に貢献した実力のある選手です。2020年に日本代表登録メンバーに選出され、2021年には東京オリンピック日本代表選手として参加しています。プレーにおいてストイックで初めてのデビュー戦では、チームに貢献できず悔し涙を流した魅力溢れる注目選手の一人です。
世界バレー選手の最高到達点は?
世界の男子バレーボール選手の最高到達点のランキングについて紹介していきます。
男性:世界バレーボール選手ランキング
世界の男子バレーボール選手の最高到達点の記録1位は、2010年に世界選手権でベストブロッカー賞を獲得したロベルトランディー・シモン選手の384cmです。18歳でキューバのチームでデビューを果たしています。2位はレオネル・マーシャル選手の383cmで、垂直跳びは127cmとバレー選手の中ではトップの世界記録を持っています。3位にはブラジルのクレデニウソン・バチスタ選手が379cmという記録を持っています。日本の最高到達点の記録と世界の最高到達点の記録とを比較すると23cmも差があります。
女性:世界バレーボール選手ランキング
世界の女子バレーボール選手の最高到達点の記録1位は、ラーマット・アルハッサン選手が記録した343cmです。NECレッドロケッツでプレーしチーム優勝に貢献している選手です。2位は韓国のヤン・ヒョジョン選手の340cmで、ワールドグランドチャンピオンカップやアジアカップでベストブロッカー賞を獲得しています。3位にはキューバのミレーヤ・ルイス選手が336cmという記録を持っています。日本の最高到達点の記録と比較すると29cmもの差があります。
まとめ
今回は全日本バレー選手の最高到達点の記録保持者について紹介し、世界バレー選手の記録との比較も紹介していきました。日本人選手は海外と比較するとやはり身長の差から大きな違いがあるものの、繋ぐバレーで勝利を勝ち取ったり速さで勝負したりと独特な戦術で戦ってきています。そのため近年では海外チームとの最高到達点の差は大きなものではないと考えられるのではないでしょうか。